アジはワームを見切るのか?|第4回 卓上アジング講座

他の魚種では耳にする「見切られた!」という話。
アジングではワームをスローに見せるのが一般的だと思いますが、ワームを見切ったりしないのでしょうか?

これについては「見切ることもある」と感じています。
バキバキに常夜灯の明かりが効いたS席を陣取って、水面にワームを落としてフォールスピードや水中での動きをチェックしていた時のこと。ものすごい勢いでアジが寄ってきて50cm手前ぐらいで一瞬停止、その後見定めたかのようにコースを変えて泳ぎ去って行ったことがあります。しかも1度だけではなく2度、3度と。当然足元なので自分との距離も近く、危険を察知して逃げた可能性もゼロではありませんが、一連の動きからすると1秒に満たない時間でワームを見切り過ぎ去っていったように見えました。

サイズは25cm〜30cm程度あり、プランクトンを捕食している個体ではなく小魚を追いかけいるような雰囲気だったので、見切るという行動を示すアジはサイズや捕食する餌、単独か群れかなども関係するんじゃないかと思います。

また、バキバキに常夜灯が当たっている場所はアジが釣れなかったりしますよね。むしろ薄暗い場所とか明暗のある場所のがよく釣れる印象です。アジは明るすぎるところを嫌う性質があると言われていますが、もしかしたら明るすぎる常夜灯下にもアジはいて、単にワームを見切っているだけだったりして(汗)

わからないことだらけのアジの生態ですが、アジングを続けていくことで謎が一つでも解明できたらいいなと思っています。

今年豆アジばかり釣れるのは何故?|第3回 卓上アジング講座

茨城県北エリアは今シーズン豆アジが中心で10cm〜20cmぐらいの個体が多い印象でした。常夜灯通信とブログで謳ってることもあり、常夜灯下の調査に限られますが、茨城県北のアジは年々サイズが小さくなっていると感じています。

何故、茨城県北エリアの常夜灯下のアジは年々小型化しているんでしょうか?
アジングの伝道師こと34の家邊社長が興味深いお話しされていたので動画を貼っておきます。

ズバリ、アジが回遊しなくなった原因は絶対数の減少だと。明快な答えですよね。

茨城県北エリアでの体感としては、2014年あたりから徐々釣れなくなり、サイズも小型のものが増え、2017年〜2018年は最も釣れにくいシーズンだったと思います。それが今年になってどの堤防でも豆アジが釣れるような状況に変化した感じです。

サイズは小さいので食物連鎖の観点で見ると成魚の何倍もいて当然かもしれませんが、豆アジが多い理由についてはすっきりしない部分が残ります。

茨城県北エリアの沖や沿岸で例年以上に産卵し、その幼魚が沿岸に押し寄せていると仮定すると、大きいのは漁師さんが根こそぎ採っちゃったなんてことはないと思いますが、今シーズンの冬の水温が例年より暖かく、安定していたことが理由の一つに挙げられるんじゃないかと思っています。

まだシーズンは終わっていないかもしれませんが、来シーズンは成長した20cm〜25cm前後のアジが顔を見せてくれるのか、今シーズン同様豆サイズのままなのか、回遊そのものが減ってしまうのだけは勘弁してほしいですが、現時点では何とも言えない状況です。今の豆アジが成長して戻ってきてくれることを期待したいところですよね。

卓上アジング講座では、未だ明快な答えもメソッドも出てきてないですが、毎回すっきりしない謎についても引き続きブログに残していきたい思います。

東風は釣れないの噂は本当?|第2回 卓上アジング講座

東風は釣れないという話を聞きたことはあるでしょうか?
調べてみたところ「西に低気圧があると東風が吹くため、海がシケたり荒れやすい。」という話らしくなるほどと思いました。このエリアで常夜灯アジングをしていると東風になることは少なく、風向きよりも風そのものが天敵だったりします。今日は風向きの話について気がついたことを書いていきます。

一般的な話として、春から南風が多くなり、冬にかけて北風が多くなりますよね。もしかしたら茨城県北エリア限定かもしれませんが、これ以外にも風向きが変わるファクターが存在しています。

それは陸地と海面の温度差によって生まれる第2の風です。春から夏にかけて東風が吹くようになり、夏から冬にかけて西風が吹くんです。図にしてみると以下の感じ。

春から夏にかけて、日中の気温が上がると海面付近の冷たい空気が陸側に流れ込みます。夕まずめに釣りをすると東風を感じることがありますが、夜は落ち着くことが多いので常夜灯アジングではあまり気にならないかもしれません。

秋から冬にかけて、夜になると陸の気温が一段と下がり、暖かい海側へと流れ込みます。10月頃から深夜に西風が吹くようになり、冬に近づくに従ってどんどん前倒しで風が吹くようになります。特に夜中0時頃までアジングをしているとこの風が曲者になり、釣りにならなくなることもあります。

東風ってきくと高石ともやのこの作品が頭をよぎります。ジャケもそうですが、作品もインパクトがあって「張子の虎」など一度聞くと頭から離れなくなります。

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